物件種別
物件概要や契約書に表示される、建物の構造や形態による分類のことです
物件種別(ぶっけんしゅべつ)とは、お部屋探しの広告の物件概要や物件詳細、契約書やその他付随書面に表示される建物の構造や形態をもとにした種別のことです。
業界内で完全に統一された言い方は無いため、もし同じ語であったとしても、不動産会社や契約関係者によっては、若干指し示す内容が異なるケースもあります。一般的には、マンション、アパート、メゾネット、戸建て、タウンハウス、テラスハウス、店舗、倉庫、事務所、その他などに分けられています。
マンションは、鉄筋コンクリートや鉄骨造などの構造をもつ集合住宅で、高層物件も数多く見られます。共用玄関をもち、建物内部で各戸ごとに分けられて、各戸単位で登記、売買や賃貸されることが多いタイプです。
所有者が多数あることから、共有部のメンテナンスなどの管理を中心とする自治会や管理組合を組織するところも多くあります。
構造上はマンションに該当しても、アパートやハイツ、コーポ、メゾンといった固有名詞をもつ物件も多数存在します。
アパートは、マンションには該当しないタイプの集合住宅のことです。木造や鉄筋コンクリート、鉄骨造の物件が数多く存在しますが、いずれもマンションに比較して低層小規模住宅である点などに違いがあります。
全体の所有権がオーナー個人や運営企業にまるごとあり、そこから各戸ごとに分けられて賃貸契約や一時利用契約等が行われて物件がほとんどです。中には、各戸単位で売買されているタイプのアパートも存在します。
アパートが一般的な種別ですが、コーポやメゾンといった種別があり、アパートの高級な種別として用いている地域や企業もあります。構造上はアパートに該当しても、マンションといった固有名詞をもつ物件も多数存在します。
メゾネットは、集合住宅でありながら各戸の専有部分が2階以上に分かれており、専有部にある階段によって結ばれている構造のものを表します。アパートなどに見られるものは構造や分類名を表しますが、マンション内にあるメゾネットは物件の種別ではなく形状やデザインをあらわすことが一般的です。賃貸の場合も、売買によって各戸ごとに所有者が異なる物件も存在します。
戸建て(こだて)は、一戸建て住宅のことで、外壁含めた建物とそれに付随する土地区画まるごとを表します。通常は1戸単位で売買や賃貸が行われており、賃貸の場合貸家(かしや)とも呼ばれます。複数の賃貸契約者が共同で利用するタイプは、シェアハウスや下宿(げしゅく)、貸間(かしま)などと呼ばれることが一般的です。
いくつか地域によっては、1つの敷地内にたくさんの戸建てを用意してそのすべてを賃貸とするタイプをアパートと呼んでいるところもあります。賃貸の場合、敷地の利用には駐車や通行に限定する、ガーデニングや掘削禁止などといったさまざまな制約があるケースもあります。お部屋探しの際に確認しておくとよいでしょう。
タウンハウスやテラスハウスは、建物外側は壁を共有しているものの、内部は各戸ごとに分かれている大き目の長屋のような建物を表しています。壁同士がつながった戸建てと考えればわかりやすいでしょうか。日本語では連棟式(れんとうしき)とも表されます。
賃貸や売買は各戸単位で行われますが、物件所有者たちで敷地を共有している場合はタウンハウス、個別に所有している場合はテラスハウスと呼んでいます。
他に、賃貸住宅としても使えるエリアをもちながら、店舗、倉庫、事務所として不動産広告や契約書に表示される物件もあります。
また、その他として表示される物件もあり、賃貸住宅関連では、未登記の物置や、解体予定の古家ですがそのまま入居して暮らすことができる物件のことを言います。最近はやりのDIY可能物件、スケルトン物件として建物の用途や種別が明確でない賃貸物件なども、その他として不動産広告や契約書に表示されることがあります。
用途を定めない土地や、法的には家としての要件を満たさない不完全な固定物などのケースでも、その他として表示されることがあります。