カスタマイズOK
壁紙や照明器具など、入居者自身が規約の範囲内でDIY可能な物件です
リモートワークやリモート講義が増えた近年、自宅で過ごす時間が増えたため、その時間をDIYなど新たなスキルUPに充てる方が増えています。
そんななか注目されているのが、賃貸物件で、カスタマイズOKの物件です。築年数のたった団地やアパート、マンションに多くみられる他、アート学生向け物件や、家族向け新築半仕上げ型の賃貸住宅に見られます。
事前に定められた規約の範囲内で、居室部分のDIYが可能な物件です。もちろんDIY以外、自分で選んだ工務店やホームセンターなどに、カスタマイズをお願いすることができる物件もあります。
物件によって、どの範囲までカスタマイズできるかは異なっていますが、マンション物件では、配管を変えない限りという範囲が圧倒的です。中には、一部を設計士などに依頼することで、ガスや水道、下水道配管自体をずらせるタイプの物件もあります。
また、戸建てタイプなどでは、賃貸でも屋根や水回りなど、ほとんどすべてを入れ替えて良いといった物件もあります。中には、古家として現況をとどめない外観のため、柱や基礎を残してすべてを改修しなければ居住不可といった物件のタイプもあります。
後者になるにつれ、自分でカスタマイズできる部分が多いこともあり、建築や不動産などを学ぶ学生さんや、高知の沢田マンション(=沢マン、軍艦島マンション)などに刺激を受けた美術系学生、これから建築関係の国家資格を受験しようとする方などを中心に、根強い人気があります。
物件によって異なりますが、基本は退去時の原状回復が不要なものが多い傾向です。また、カスタマイズする箇所によっては、事前にカスタマイズの計画をオーナーや管理会社に、図面やその他で申し出ておく必要がある物件もございます。
大掛かりな構造や配管変更の都度、指定された業者や有資格者による確認を条件としているカスタマイズ物件もあります。
アパートマンション等で最も多いタイプは、各戸内側に限って、天井壁紙の貼り換えや、窓枠などの塗りなおし、ドアや室内壁の内、指定された一部箇所の交換や塗りなおしと撤去までが可能なタイプです。
キッチン部分の油はねが気になるので、ステンレスやガラス、大理石素材に交換なども、こういった物件ではOKです。最近はやりの3Dクロスのうち立体タイプのものや、家電壁面埋込なども工事可能な場合があります。
他にも、キッチンカウンターの増設や、押し入れを洋風クローゼットやベッド、机に変更したり、壁面収納の増設なども可能です。
ただし賃貸物件は、長期的に見ればいつかは次の住人と入れ替わるものです。あまりに奇抜すぎて、誰にも理解されないようなカスタマイズよりは、ある程度誰にでも理解されやすいカスタマイズの方が、大家さんや管理会社にも好まれます。
施工は、通常、周辺にほかの入居者がいる間に行われます。
施工に伴う騒音、ゴミ等の問題は規約に基づき正しく対処する他、休日DIYなら、事前に周辺にご挨拶しておくとスムーズです。また一般的な住宅工事業者のマナーに倣って、朝は通勤通学時刻から、夜は日没までを目安に作業を進めるようにしましょう。