雨どい
屋根や建物設備で受けた雨水をまとめて排水するための屋外設備です
雨どい(=雨樋/あまどい)は、屋根や建物設備で受けた雨水をまとめて、下水道等に排水するための屋外設備です。
屋根の一番外側ラインと壁面ラインの差である庇(ひさし)のサイズは、地価の上昇や住宅地のサイズの変遷もあり、年々小さくなっています。
そうなると、雨が降ったとき壁面にあたる雨水や、壁面下の地面にたまる雨水が、建物そのものに与える影響はかなり多いもの。梅雨時や長雨の季節、台風シーズンなどは、床下にも水が入りやすくなることで、壁や土台の腐敗や傾きなどに影響を与えることもあります。
そのため戸建てでは、屋根の一番下部分に竹を縦に割ったような樋(とい)を配置し、そこで集水した水を建物から直接排水溝などに流す設備が広く普及しています。
日本では、マンションの避難廊下や外廊下、ベランダの床面や天井面などに同様の設備が組み込まれた設計のものが一般的です。溝と各フロアから下のフロアにつながる管でつながっているタイプが多く見られます。
マンションアパートなどでは、自室のベランダの排水口周りの落ち葉や土ぼこりを頻繁に清掃する必要があることに加えて、戸建て物件では1〜2年に1度、屋根周りの高い位置にある雨どいのつまりなどを確認する必要があります。
よく長年居住されていた賃貸物件の雨どいがつまったために、退去時に総取替することになったケースなどを目にします。
雨どいは、一部区間が筒形のため掃除がしづらいだけでなく、ひとたび詰まってしまえばさびや下水道の事故などの原因になる事もあり、意外な盲点でもあります! 退去時などだけでなく、普段のお掃除でも注意が必要です。