ニッチ(すきま)
隙間を意味する英語で、不動産では壁の厚みを利用してつくられている棚のことです
ニッチとは、様々な分野で使われている単語です。
英語のniche(=ニッチ)に由来しており、すきま産業や、需要がありながらサービスや商品提供側が十分に市場規模に対応できていない領域、などをあらわしています。ですが不動産の場合、壁の厚みを利用してつくられている作り付けの壁収納、棚などの作り付け設備のことを表しています。
基本的には壁から出っ張ることが無いタイプの棚ですが、棚板部分や屋根部分、フレーム部分などを、あえてアクセントとしてすこし飛び出したように作るタイプもあります。
ニッチの他、ニッチ棚、掘り込み棚、作り付けの飾り棚などとも呼ばれます。また用途などに応じて、ニッチタイプのストレージやクローゼット等として呼ばれることもあります。
ニッチとしては、玄関扉から正面の壁面に付ける飾り棚や、階段踊り場や階段下などの壁面などに作られる、飾り棚などを兼ねた掘り込みタイプの棚が昔は主流でした。
最近は、スパニッシュスタイルやサンタフェスタイルをはじめとした西洋のさまざまなインテリアスタイルの影響もあり、珪藻土や漆喰壁の大きな壁面に、幅数メートルといった大きなニッチをつくるところなども増えています。
ニッチ自体のサイズや縦横比、壁面や棚板面の素材や質感にもよりますが、かしこまったスタイルになりすぎず、さまざまなコレクションや書籍、食器などまでおしゃれに収納できる左官仕上げタイプのニッチが近年は人気です。
また、建物内のデッドスペースを活かすため収納力が大幅にUPしながらも、壁面から飛び出ないため見た目が非常にすっきり。かつ、家具のように床面をふさがないことから、最近の注文住宅やマンションアパートでは、このニッチを上手く配置した物件が非常に人気です。
インテリア上もおしゃれに決まりやすいことも、人気のポイントです。
ニッチは建物壁面内部の柱と柱の間に作られるものでもあるため、住宅の設計施工前にある程度は計画しておかなければならない設備です。
ですが、小さなニッチであれば、あとからDIYを行うことも可能です。
壁板の上から針などを刺しこんで柱の位置を特定。その間にニッチの開口部のサイズで壁板を切り取って取り外しを行い、そこに市販のニッチ用木枠や羽目板を差し込んで利用するといった方法が簡単です。
柱と柱の間に太い筋交いが入っている場合や、分厚い断熱材などが充填されている場合には、どの板やパーツならば構造上抜き取ったり切断したりしても大丈夫かといった部分がわかりにくいものです。こういった壁に対しては自分でニッチをつくることは難しいため、工務店などに依頼するのが良いでしょう。
賃貸物件でも最近は、ニッチが各部屋に豊富についている物件が多数ございます。
お部屋探しでは、お部屋全体や設備を文字で書き起こした情報から検索するスタイルですが、こういったニッチ等の新しいお部屋の設備については、検索機能だけではなかなか物件までたどり着けないものです。こんな時こそ、ハウスマイルのスタッフにお声掛けください!