コンサバトリー
英仏の住宅デザインからやってきた、ガラスでできた多目的部屋のことです
コンサバトリー(Conservatory)とは、英仏の住宅デザインからやってきた、ガラスでできた多目的部屋のことです。
日本の物件では、日当たりのよい部屋や、お部屋の延長上、最も外壁側などにあるガラス空間や屋内ベランダ的なスペースを、サンルーム、ベランダ温室などと同様に、コンサバトリーと呼んでいた時代もありました。
少々混乱をきたしますが、本来コンサバトリーとはもう少しおしゃれで、生活作業の実用面よりは、ゆとりある生活にフィットした設備といえます。海外物件にあるガーデンルーム、オランジェリーとも呼ばれている物で、大きな窓を持った、あるいは窓外に飛び出た部屋のことです。お部屋の形状そのもののことではなく、お部屋そのものの目的である「植物を楽しむこと」から名づけられています。
いくつかある呼び名でも、「オランジェリー」は柑橘類に由来する呼び名で、「野菜や果実の保管庫をベースとするお部屋」であることを意味しています。不動産デザインとしての温室や保管庫など、農作業にかかる設備は、もともとが都市部の大邸宅や田舎家屋などに見られるものでした。それぞれ、母屋とは別々に存在していた国や地域が多い設備です。これを都市部や現在一般的なコンパクトな住宅スタイルに組み込むに際して発生した、新しい住宅設備デザインとなっているとも伝えられています。
コンサバトリーの呼び名自体は、英国発祥と言われています。長い冬の間、温かいガラス張り室内の植物を楽しみながら庭風景も楽しめるよう、リビングの窓などから続いた室内デザインとなっているのが一般的です。
特長的なスタイルがあり、代表的なところでは、建物から5面のガラス壁が飛び出たような多角形形状で、非常に視野が広く明るい「ジョージアンスタイル」。建物から3面のガラス壁が飛び出たような多角形形状で、構造上も丈夫、かつ英国では最もポピュラーな「ビクトリアンスタイル」。建物から3面の箱が飛び出たような形状で、スペース活用しやすい「エドワーディアンスタイル」などがあります。
フレームは金属や木製品、石材や窯業系などがあり、ガラス内部にサンシェードを組み込み、より扱いやすく居住性を高めたデザインのものなどもあります。
すこし昔の日本の物件の場合、こうした形状によらず、ガラスの天井や壁をもつガーデンルームでサンルームより広いタイプを、幅広くコンサバトリーと呼んでいます。そのため、洗濯室などとして使える腰高窓がある屋内ベランダ的な小部屋、さらにここから派生して、日当たりが良い家事室などのケースも多数存在しています。
本来のコンサバトリーは、もともと戸建て物件に作られることが多いエクステリアでしたが、最近はマンションやアパートの地上階やベランダ内に、プライベート利用向けにデザインされる物件も増えました。
またバブル期の物件などでは、マンション共有設備や共有屋内部中庭設備としてコンサバトリーを備えた建物もあります。
とくに年間晴天率が全国3位の徳島県、もしも各戸にコンサバトリーがあれば、SNS映えも意識した優雅な暮らしも目の前です!!
県内賃貸物件の集合住宅設備としてはまだ数が少ないものの、戸建て物件では全国的に流行中です。今後、徳島でも他地域と同じように、賃貸物件でも採用が増えてくるかもしれません。