プロパンガス
各戸にLPGの入ったボンベを設置して使用する燃料用ガス設備の総称です
プロパンガスとは、一般的にはLPG(えるぴーがす)の燃料用ガスの種別のことです。不動産でプロパンガスという表示の場合は、キッチンやボイラー給湯などの設備で利用する、ガスのタイプを表しています。
図面上では、プロパンガスのほかLPG、プロパンや、指定されたガス販売店の名称などで書かれていることがあります。
通常、ガスを利用している一般住宅などでは、都市ガスもしくはプロパンガス(LPG)のどちらかが利用されています。両方の配管や設備がある物件は、工場や大型施設などを除けばほぼ存在しません。このプロパンガスの契約は、大家さんや物件管理会社が一括で行っており、通常は個々の契約先選択は出来ません。
中にはまれに、戸建てアパートや、借家物件、一般のアパートで、各世帯ごとにガスボンベ設置場所などがあり、それぞれが希望するLPG販売店を選んで直接契約するタイプの物件もあります。これらはいずれも、個別供給システム、個別プロパンなどと呼ばれます。
また、大型のガスタンクであるガスホルダーから遠い場所や、適切な圧力が確保できない地域で、住宅がまとまっているエリアもあります。これらの地域では、プロパンガスのタンクなどを近い場所に設置し、そこから配管で各戸にガスを供給するという、集中供給、集中プロパン、集合プロパンなどと呼ばれる方式も取られます。
プロパンガスは、都市ガスに比較して熱量が高く、1立方メートルあたり約99MJ(24000Kcal)です。ちなみに、都市ガスは約45MJ(10750Kcal)となり、倍以上もあります。
月々のお値段部分、利用料金面では、都市ガスの方が同じガス量当たりで比べれば格安です。ただし、熱量や導入時のイニシャルコストも含めて比較した場合、両者には大きな差はないともいわれています。
都市ガスで使用していたガス器具を、プロパンガスで使用すると、爆発や出火などの事故につながる恐れがあります。最近は、都市ガスをボンベに詰めて、プロパンガスのようにして使用できるガス販売店もあります。
こういったものを使用したい場合、物件自体に使用するための設備がある程度整っている必要があります。事前に、不動産会社や大家さんに確認しておくのがよいでしょう。