洗面化粧台
洗面ボウルと大型鏡、収納が一体の設備です
毎日の身だしなみを整えるには、髪を洗う、顔を洗う、歯を磨く、髪やひげなどを整える、メイクをするな様々など作業が必要です。もちろん少なくとも、家族の人数分の回数で、毎日利用される場所でもあります。
鏡などを頻繁に利用する他、水を使うことが多く、髪の毛や水、飛沫物で汚れがちです。さらに、汚れの後片付けも水回りとなるとなかなか面倒な場所です。
日本ではもともと、洗髪は風呂場、洗面は洗面台、化粧スペースは鏡台と、それぞれ別の部屋で行うものでした。洗面化粧台は、ライフスタイルの変化に伴い、高度成長期以降に充実してきたスペースです。
そのためこの時期に、これまでの和風の伝統建築物件に組み込みやすい、洗面ボウル、大型鏡、専用照明、収納がセットになっている水回り建具として販売普及されてきた比較的新しい設備と言えます。デザインや機能もどんどん変わり続けている、住宅什器です。
通常、縦型の背丈を超えるキャビネット型で、上下水配管を備えた作り付け設備用の家具類として販売されています。蓋つきの箱型の棚を上部やシンク下、鏡のサイドなどに備えてたっぷりの収納力があります。
製品のグレードにもよりますが、三面鏡や部分拡大鏡がセットされたものや、俗にいう女優ライトと呼ばれるような照明を備えた一体型製品や、洗面化粧台用パーツもあります。
特に女性や若い男性にとっては、かさばりやすいタオル類や、洗髪からメイク迄の道具を収納することもでき、大きく明るい鏡やライトが一か所に揃っていることから、ワンストップで身支度がしやすいことから人気です。
最近は、洗面化粧台前に椅子で腰かけて使用できるニースペースを備えたものも有ります。ユニバーサルデザイン対応で、立ち上がる時に体重をしっかりかけて動作できるよう、広い洗面ボウル廻りスペースを備えたものなども増えています。
通勤や通学で、家族全員が毎日同じ時間帯に洗面化粧台を使用するご家庭では、お子さんの成長に伴って、洗面化粧台の争奪戦状態になるといったケースもあります。これを受けて、戸建てや高級マンション物件などの中には、ダブル洗面化粧台などの設備を備えているところもあります。
洗面台自体は、通常入居後に増設が難しい部分となっています。ライフスタイルの変化に合わせて、設備のレイアウトはしっかり検討しておきたい部分です。