コーナーサッシ
建物角に設置された、出窓風のL型窓です
コーナーサッシは、コーナーサッシュとも呼ばれるもので、住宅やマンション等の角部屋や、外壁が上から見てL型になっている場所の2面に配置された、ひと続きの大型L字型窓のことです。
非常に開放感があり、高級感を感じさせることから、昔はさまざまな物件で設置されていました。
嵌め殺し窓のL字型部分と、通常の窓を組み合わせたものや、通常の2枚引き違いタイプのサッシを2つ並べたものなどもある他、真ん中に柱が通っているもの、通っていないもの様々あります。
現在も、大型マンションの角部屋など設計に工夫されている物件では設置されていますが、木造住宅物件では徐々に見かけられなくなっています。
これは、記憶に新しい大きな地震などを受け、建物の強度を重要視する方が増えたことにも影響を受けています。
通常、木造住宅の場合、建物の角部分や凹凸が多い部分は、力をしっかり受ける柱や耐力壁などを、密に配置するのが一般的です。
コーナーサッシの場合、この部分の視野を広く確保するため最外部はサッシ枠だけという、柱に比べて非力なパーツとなるものが多く、柱があったとしても視野の妨げにならないよう、細めの物を内側に取り付けるのが一般的です。その強度の脆弱性を危惧する声から、数が減りつつあるのではないかと考えられています。
同じ住宅でもデザイナー物件やRC構造など、しっかりとした構造計算がされている物件では、大きなコーナーサッシを備えたものがまだまだ多く見られます。
近年は、コーナーサッシよりも、サッシのフレームを極力目立たなくした大型窓などが人気となっています。フレームを宅内の額縁のように見せることで、毎日暮らす環境をおしゃれに切り取れる、インテリアと街並みがおしゃれに溶け込むといった見た目の部分や、お掃除がしやすい部分などで好評です。