天井高
床の仕上面から天井仕上面までの距離のことです
天井高(てんじょうだか)とは、床の仕上げ面から天井の仕上げ面の距離のことで、空間として垂直線でつながっているもっとも低いものを、通常は呼んでいます。
この天井高には、建物としての機能等を確保するための制限があり、一般の居室では最低2100㎜以上なければならないことになっています。マンション物件などでは、古いものでは2300㎜前後が主流で、最近の物件では2500㎜超の物件も増えています。
変形間取りの部屋や梁が多数出ているものの大部分の天井面は制限を満たしているといった部屋もあります。ですが、建築確認を行う主事の判断によって、どんな形状であれば認められるかには多少違いがあります。
建築確認等に関しては、既に賃貸物件として貸し出されている、いったん建築確認を済ませているといった物件ではとくに気にすることもありません。新築物件の完成待ちの際には、こういった細部の確認と施工やり直しなどの関係で、入居時期がずれることもあります。
天井高が10㎜違うだけでもかなり開放感に影響し、窓同様に部屋の広さや使い勝手にも大きく影響してきます。
一般的には、天井高が高ければゆとりが感じられ、高級感がある贅沢な物件とされていますが、室内の間口や面積自体が狭ければバランスが悪く落ち着かない空間となりがちです。また、天井高が高いため大きな特注窓などが取り付けられている場合、ブラインドやカーテン、カーテンレールなども特注品となり、割高なほか、空調が効きにくいため常時ファンなどを回す必要があることもあります。
天井高として表示されるサイズは小さくても、室内の真ん中部分などだけが高くなっている折り上げ(おりあげてんじょう)というタイプもあります。折り上げられている高さ(深さ)部分の大きさにもよりますが、この箇所には空気の流れが発生しにくく、冷暖房効率は通常の天井タイプよりも良好であるケースもあります。逆に掘り込み部分に熱が溜まりやすい場合には、ファン付照明などを使うことで快適に過ごすこともできます。
ちなみに、最近はやりの天井高から物件を選ぶよりも、実際その物件を使用する成人居住者の身長を基準にして天井高を選ぶほうが、使い勝手もよいことが多いようです。