ルーバー
羽板と呼ばれる細めの板を多数、角度と隙間をつけて横型に並べた部材のことです
ルーバーとは、細めの羽板と呼ばれる板を多数角度と隙間をつけて横型に並べた部材のことです。ちょうど閉め切った状態の横型ブラインドから光をすこし取り込みたいときに羽角度を変えますが、あの状態のまま固定されたような構造をもつパーツのことを表しています。
英語ではルーバー(louver)と呼ばれ、日本語では鎧戸(よろいど)、ガラリ戸とも呼ばれています。
複数平行に渡される板は「羽板(はいた)」と呼ばれますが、その向きは横向きの他縦向きタイプなどもあり、羽自体の向きを変えられるタイプも存在します。
建材としてはドアの下部や上部、可動中エアコンが設置されたコーナーの扉、欄間窓(らんままど)など、空気の流れを良くしたい場所に多く見られます。天井に近く日当たりのよいガラス窓部分などに、光の調節を兼ねてよく見かけられます。
製品となっている各種の機械などの中にも、これらと同様の構造でルーバーと呼ばれている部分を目にすることもできます。
たとえばクーラーの空気の吹き出し口は、可動タイプのルーバーです。日除け・雨除け・通風・換気・目隠し等の目的の他、出てくる風や日差しの向きを反射によって変えたり弱めたりといった役割もしてくれます。
コロニアルスタイルのインテリアやエクステリアなどでは、家具や扉全体、内窓扉全体などにもよく用いられています。暑さの厳しい植民地の環境をやわらげるために使われていたルーバーは、デザイン上でも特徴的なパーツとなっています。
既成の建築パーツとしては、日本でもかつて多数製造されていたものの、現在はその数を減らしつつあります。
木製の他金属製、樹脂製などがあり、古い物件では屋外の雨戸として利用されているものなども多数あります。一枚板やシャッタータイプよりも雨風が当たったとき音が静か、という評価もあります。
浴室や水回りの窓としてよく使われているルーバー窓(=ジャロジー窓)のルーバーも、この語に由来しています。