玄関土間
玄関の中で靴履きで歩行できる部分のことです
玄関土間(げんかんどま)とは、玄関の内、靴履きで歩行できる部分のことを指します。
日本の住環境ライフスタイルでは、他国の建築物と比較して特徴的な室内土足厳禁というルールがあります。そのため、日本の建築では和風洋風ともに、玄関先で靴を脱ぎ、上がり框(あがりかまち)という段差を上って室内に入る構造となっていました。
昔から玄関の上がり框手前は土でできた空間である地域が多く、その後、石敷きや板敷き、コンクリート流し込み、タイル貼り、樹脂製床材貼り付け、防水床面施工などが一般的となったという流れがあります。
現代では、とくに材質が土であるといった意味合いではないものの、靴で歩行して良いところを、その名残から土間と呼んでいます。寒冷地や戸建て中心に、玄関土間部分に屋外から見て大きな段差がある物件もありますが、これもかわらず玄関土間と呼びます。
建築にかかわる制度が変更になり、フラットフロア設計やユニバーサルデザイン、バリアフリーデザインが浸透したことも相まって、玄関の上がり框や玄関土間と室内の間の段差がまったく存在しない、という物件も増えてきました。
玄関先で単に靴を脱ぐ場というだけでなく、ドアが開いた時に、吹き込んだ風と一緒に侵入するゴミなどを居室等に侵入させない、といった役割も玄関土間が果たしています。さらには玄関土間が広ければ、スポーツ用具や自転車置き場、寒い季節にはガーデニングの簡易温室として使える可能性もあります。
新しい環境で、全く新しいお部屋デザインを選ぶなら、こういった使い勝手の大きく変わる部分は、あらかじめ事前にしっかりとチェックしておきましょう。