インテリジェントキー
1つのキーデバイスで建物内の各所の開錠やセキュリティ操作ができるものです
インテリジェントキーとは、不動産では、1つのキーデバイス、ICチップ端末、カードやモバイル機器をかざすだけで、建物内の利用エリアの開錠や、セキュリティ操作ができるものを指します。スマートキー、スマートロック、インテリジェント電子錠などとも呼ばれます。
不動産でこのタイプの鍵は、1990年代には広く使用されており、オフィスやマンション、ホテルなどの鍵として使用されています。
「インテリジェントキー」の名称は、日産自動車が開発した、自動車ドアの施錠開錠ができるシステムの「登録商標」です。バブル期頃には、高級自動車の非接触型開閉カギや、エンジンのリモートスターターとして、遠隔から操作できる鍵が広く普及し、日産のインテリジェントキーが登場しました。
ポケットに入れたまま開錠できるほか、カギを鍵穴に刺さずにエンジン始動ができるなど、現在、各社自動車用ではさまざまな機能を持つものがあります。2002年代には、エントリークラスのマーチなどの自動車をスタートに、非常に広く採用されるようになりました。
よく似た機能やスタイルを持つ鍵システムは、同時代にマンション等でも広く使われるようになり、特定のシステム名ではなく、広く一般名詞のようになっています。現代では、さらにインテリジェントキーに個別に細かな設定を行えたり、特定エリア内での通信機能を持たせたものなどもあり、これまで以上に1本で多彩な働きをするインテリジェントキーが登場しています。
通常鍵といえば、金属プレートのものや、キーホルダーのような形状のものが一般的です。ですが、インテリジェントキーには、スマートホンなどにインストールして使用するマルチデバイスタイプと呼ばれるものもあります。
できるだけ持ち物を少なくして身軽に暮らしたい、カギは無くしがちだけどスマホは無くさない、という傾向がある皆様にも広く好評です。
大型高級マンションやスマートオフィス物件では、一人一人が持つインテリジェントキーごとに、立ち入りができるフロアやゾーン、停止できるエレベーター、開錠できるドアなどが異なります。また、キー端末を使った操作だけで、ガスの元栓や電気、セキュリティアラーム設定など、様々な設定変更を行うことが可能なタイプも存在します。
最近の高級マンション物件では、宅配ロッカーや郵便受けも、このインテリジェントキーがなければ受け取れないといったものもあり、誤配や抜き取りなどによる盗難紛失対策でも非常に頼もしい存在です。
インテリジェントキーの中には、ポケットに入れて身に着けて通行するだけで、無操作で鍵が開閉されるものなどもあります。開錠操作が一切不要というものもあり、荷物をもって両手がふさがっている時にも非常に便利です。