勝占神社

徳島市勝占町にある勝占神社。JR地蔵橋から約1キロの、中山の中腹に鎮座しています。

創建年は不詳ですが、古代この神社の付近一帯は海であり、出雲系海人の豪族が支配していました。その大祖神である大己貴命を、海に突き出た中山の東端で展望の良いこの地に祀ったということです。

1184年3月10日、屋島の合戦に赴く途中の源義経が参拝し、この地で士気を鼓舞。武器を奉納したと伝わります。また戦国末期には、阿波国守護の細川持隆が社殿を建立。江戸時代には蜂須賀家政ら三代が参拝し、ついで治昭が堂宇を建立と、歴史的にも有名な人物からの篤い信仰を受けてきました。

以前は本殿の北に脇社としてあった金刀比羅祠は、蜂須賀家政に請われ、城府鎮護のため二軒屋の勢見に遷宮されました。

1875年までは杉尾大明神と名乗り、素戔嗚尊が祭神だったとの説もありますが、現在の主祭神は大己貴命。農林漁業の神であり勝負の神、そして医術の神様です。配神として、事代主命、須勢理姫命、少名彦命、玉櫛姫命、大山祇命もお祀りされている勝占神社では、7月には夏季大祭、10月には秋季大祭が執り行われます。

アクセス：勝占支所ガラススタジオ前バス停より徒歩6分。勝占町バス停より徒歩8分。