UR賃貸
旧公団住宅を中心にした、独立行政法人都市再生機構が管理する、公的賃貸物件です
UR賃貸住宅は、国の法律により1955年に設立された日本住宅公団をはじめ、都市基盤整備公団、地域振興整備公団などが前身の公的組織です。全国各地に、国のこれらの組織が開発建設してきた勤労者等向けの物件を取りまとめて、2004年に発足した独立行政法人都市再生機構(Urban Renaissance Agency)が提供している物件のブランド名です。
この都市再生機構は、愛称でUR都市機構(ゆーあーるとしきこう)と呼ばれています。
国が開発している都市再生機構の、数十万戸にも上る賃貸住宅や宅地等を引き継いで設立されたこともあり、その物件の敷地や建物の規格にはゆとりがあり、充実していることが特徴です。また、全国各地の都市部など住宅不足が顕著であったエリアでも、各市街地中心部にも近い大規模開発物件が多かったことから、立地の便利さなどで非常に人気があります。
入居にかかる初期費用が少ないことや前払い等のシステムによって、一般的な不動産の審査では入居が難しい方でも、UR賃貸ならではの条件を5つ満たせば入居できる点などでも人気があります。一方、人気物件も多いことから、入居者待ちなどが多いという面も有ります。
メリットとしては、契約時、礼金、仲介手数料が不要で更新料なし、という資金面がまず挙げられます。他にも、保証人なし、保証料なし、本人確認のみでOK、退去時の原状回復負担区分が明確、家賃支払いでPontaポイントがたまる、空き室があれば抽選なしで先着順受付という分かりやすさも魅力です。また、フリーレントやU35割、子育て割、特別募集住宅など、さまざまな家賃割引プランや、家族向け物件の他、高齢者向け、単身者向け物件、自宅外のもう1部屋物件であるマルチハビテーション物件など利用世帯によって種類が豊富です。
団地型物件の他、都心タワマン物件なども豊富で、ペット共生住宅や、ハウスシェアリング物件、家族構成などの変化にあわせてお部屋を増やせる住宅など、個性派便利な物件バリエーションが豊富というメリットも有ります。また、社宅などとしての利用も可能など、一般的な不動産物件よりも、さらにお得なサービスが沢山あります。
不動産申込時の条件も、一般的な不動産会社を経由した物件とはかなり異なっています。条件は、各物件に設定された家賃などに応じて、申込者本人の平均月収額が基準以上で、日本国籍かURが認めた資格の外国籍であり、自ら居住するための住宅であることが挙げられます。単身者、もしくは今同居しているか、今後同居する親族があるほか、同居する家族全員が、URが定めた入居開始可能日から1か月以内に入居できること、同居全員が暴力団員などではないこと、などの条件があります。
月収額が下回っている場合などには、貯蓄の証明などを行う貯蓄基準制度や、家賃等の1年単位前払いである家賃等の一時払い契約を行うことで、居住することができます。また、高齢者や障害者、父子母子世帯、満18歳以上の学生などを申込人として、扶養親族等が家賃支払いなどを連帯履行することでも、居住することが可能です。
国が開発を多く進めていた時期がバブル期前であることもあり、建物自体古い物件も多い一方、建物自体も各戸の内装部分も、リノベーションをしっかりと行ってきた物件も非常にたくさんあります。そのため、古い=デメリットではない人気のお部屋がたくさん存在します。
ちなみに、大規模リノベーションを行った物件は、コンフォートクラシック等とされています。さらに贅沢でセンスを感じさせる物件は、コンフォートプレミアムなどとして、別にクラス分けがされているところもあります。
中には、IKEAや無印良品、東急ハンズとのコラボしたリノベーションもあり、設備からモデルルームまで非常におしゃれで注目をあつめており、これら物件は全国各地で展開され大人気となっています。
これらとは別に、都道府県や地域の住宅開発公社の住宅や、公営住宅などの各種公共住宅もあります。これらは、その地域によって物件に入居するための条件が異なりますが、一般的には入居待ちや抽選制度の所が多いほか、入居審査条件等が厳しい物件などもあります。
お部屋探しは、言ってみれば生活の中でもっとも長い時間を過ごす、相性の良い「家」との巡りあわせです。お部屋のどんな部分にこだわるかによっては、UR物件、各種公共住宅なども広く視野に入れて、納得のお部屋を探してみるのも良いかもしれません♪