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蹴破り壁

蹴った程度の力で簡単に破壊することができる壁のことです

蹴破り壁(けやぶりかべ)とは、防火避難系設備に使われることが多い軽量で破壊しやすい壁のことです。

ベランダ通路の仕切りや、廊下の壁、ガラスや樹脂の着色窓、物件によっては各部屋の間仕切り壁などとして設置されています。

薄手の合板、特殊な切れ込み入り板、発泡樹脂製板など、厚みや素材は様々ですが、普段は周りの壁とほぼ同じような見た目で、一枚の板として存在しています。

火事やその他の事情で避難や排気排煙の必要がある際には、この壁を勢いよく蹴るように説明されます。こうすることで簡単に破壊することができ、そこを通路や排気口とすることができます。

蹴破り壁には、周囲とほぼかわらない塗装仕上げされているものの、緊急時用の設備では蹴破り壁自体に「緊急時にはここを破って通路にすることができます」といったステッカー表示などがされています。また、蹴破り壁周辺に、破壊用の専用ハンマーなどが設置されている物件もあります。

女性や子供の力でも簡単に破壊できるといわれるものの、台風がやってきても無傷なほど、かなり強い力で蹴らない限り壊れないものがほとんどです。目安ですが、大型ペットボトルなら勢いをつけてぶつけて破壊するには、2Lで複数本を振りかぶって幾度かぶつける必要がある程度です。

通常、蹴破り壁が使われた後の物件を見ることはあまりありませんが、一度破壊してしまうと新たに新しい材料で設置しなおさなければならないものが殆どです。緊急時に備えて、一人でこっそり蹴破り壁破壊の練習を、といったケースでは、それなりの原状回復費用も発生しますので、注意しておきましょう。

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