平屋
地上と同じ高さの1フロアしかない建物のことです
平屋(ひらや)とは、地上とほぼ同じ高さの1フロアしか持たない建物のことを表します。階段などをもたないため、平面図の中では、枠に囲まれた1枚のみで描かれることが多い構造です。
建物としては1フロアしかなくても、たとえば極端な傾斜地などに数メートルある足場を組んで出来上がった建物は平屋です。その下に駐車場や機材収納所のようなものが設置されていれば、それは平屋とは呼ばれません。
平屋は1件が1棟となっている一般的な戸建て物件の他、長屋(ながや)と呼ばれる複数の世帯で1棟になっているものも存在します。完全に2階建て部分をもたない建物全体を指して、平屋と呼びます。
平屋の場合、地面と床面を近くとっている建物が多いため、季節や自然を肌で感じながら暮らせるとして人気があります。
また、同じ建て方や建材で比較すると、2階建て以上の建物よりは地震などによって建物がねじれによる変形などの影響を受けにくいとされています。そんなこともあり、歴史的にも地震や越水被害が多かった土地では、現代でも平屋物件にまつわる言い伝えや教訓などがある地域もあります。
災害に際して、建物自体の強度は高く保てるものの、洪水や津波被害の際には、階上に上って水が引くのを待つタイプの避難ができない物件でもあります。
昔は平屋物件といえば天井が低いものとされてきましたが、現代では天井が高くリゾート物件のような贅沢な空間設計の建物も多く存在しています。
もともと平屋物件は、京都のうなぎの寝床のように、南側に面した部屋は比較的採光性に優れているものの、北側の部屋は光が届かなくなる事がネックとされてきました。晴天率は全国でも群を抜いている徳島県ですので、県民の多くは、日当たりの悪い部屋があるというだけで、意外とストレスを感じます。
都市部も含めて土地の面積にゆとりがある地域も多いことから、徳島の平屋物件では各部屋を廻り廊下に面するように配した間取りも多く見られています。この間取りは、日本の在来工法物件に多く見られ、廊下部分を南側あかり採りや北側通風用として使用できる優れもの。
現代では、スペース効率を意識して廊下のない物件も増えてきましたが、このタイプを含めて、平屋物件は依然、人気高です。