戸当たり
ドアを開けた時や閉めた時、壁やドア枠内の想定外の場所にドアがぶつからないようにするための部材のこと
戸当たりには2つの意味があります。
一つは、一般の洋ドアや引き戸、その周辺に用いられている、扉が開いたときに壁やその他の場所にドア自体がぶつからないようにするためのものです。金属バーなどにゴムや樹脂製のクッション材がついたものなどが一般的で、不動産業界ではドアストッパーなどと広義で呼ばれていることもあります。
ドア広い面の上下端や、ドアの開放最大位置の床面や壁面、天井面に取り付ける短いバーのような物が一般的です。戸当たりとしての機能の他、鎖や金具で開放状態の扉を壁面などに固定できる機能もあわせもっている製品が多いことから、ドアストッパー兼戸当たりクッションとしての認識が多いようです。
ドアはある程度堅牢にはできていても軽量であり、壁面よりは硬度上も弱いため、衝突によりドアが変形することを防ぐという役割があります。
いつも同じ場所に衝突してしまいがちなケースでは、ドアや壁などに直接貼り付ける、樹脂やゴム製のクッションパッドなども存在し、ドアや物件にはキズを付けない脱着可能タイプも販売されています。
もう一つの戸当たりは、ドア枠の内側にあるドア枠やドアよりも一回り小さな枠のことです。金属製や木製ドア問わず、また玄関ドアや室内ドア問わず、日本の建築物の洋ドアでは、広く設置されており、通常はドア枠の中心部に組み込まれて一体化しています。
ドアを開閉する際に、蝶番や扉とドア枠の収まり位置を越えた場所にはまりこんで開閉できなくなったり変形を防ぐほか、外部からの風の侵入を防ぐ役割、水滴や虫などの侵入を防ぐ役割などがあります。
この戸当たりにゴムやシリコンパッキンを取り付けて気密性を高めたタイプや、モヘアと呼ばれる毛やフエルトやスポンジをテープ状にしたものを取り付け、ゴミや風の侵入を防いだり、強風によるドア鳴り音の防止、開け閉め時の消音などをプラスしたタイプなどもあります。これは、毛付きテープ、隙間テープ、戸当たり消音テープなどとも呼ばれます。
このタイプの戸当たりに後付けできる、パッキンやモヘア、スポンジは、結露予防や冷暖房効果向上に非常に役立ちます。ドアの他、窓枠や網戸枠などに取り付けることができるものもあるほか、建物自体を傷つけずに着脱可能なタイプも多く、手軽にできるDIYとしては、お部屋の快適性向上&お掃除の簡略化にも非常に役立ってくれます。