ペアガラス
1枚の窓枠の間に密接して2枚のガラスを入れ、その間に乾燥した空気やガスを密封したもののことです
ペアガラスは、複層ガラスとも呼ばれています。サッシの窓枠に、ガラスを2枚密接させて組み合わせ、その間に乾燥した空気や特殊なガス、フィルム、乾燥材を密閉したものや、ガラスの間を真空にしたもののことです。近年では、3枚タイプのものもあります。
ペアガラスは、大手ガラスメーカーの登録商標で、一般的には複層ガラス(ふくそうがらす)と呼ばれています。
ガラスは、住宅の建材中では面積が大きく、かつ非常に熱を伝えやすい特徴を持っています。ガラスの間に空気や真空の層をつくることで、外からの熱や冷気が直接室内外に伝わりにくくし、断熱や遮熱効果を与えるのが、ガラスを多重構成にする目的です。
そのため、室内温度が外気温などに影響されにくく、冬の寒い時期や夏の暑い季節でも、室内外のガラス面に温度差が発生しづらくなります。結露が発生しにくくなることから、カビやダニが発生しにくく、窓枠や建材の腐食も防止できると言われています。
ただし金属製窓枠の場合、枠からの熱漏れなどが発生し、結露などができることもあります。寒冷地や凍結しがちな冬の季節には、複層ガラスでも結露がしばしば発生すことは有ります。
複層ガラス1枚1枚のガラスの厚みが薄いものは、割れやすく、隣り合ったドアや窓のからの衝撃や飛行機や車両通過で、ひびなどが発生することもあります。また、厚手の物では窓が重くなり過ぎるという難点もあります。
「2重サッシ(サッシ窓自体を、1つの窓枠に2重に取り付けたもの)」と間違われることもありますが、こちらは複層ガラスに比較して空気の層がより大きく、若干空気の移動が発生するものです。ですが、防音効果などはある程度確保することができます。ペアガラスの場合、防音効果はほとんどありません。