婆羅尾峠
ばらおとうげ
かつてはススキの名所として知られた峠
婆羅尾峠(ばらおとうげ)は、徳島市八多町と勝浦郡勝浦町三渓の境にある峠です。中津峰山の山頂から北西に広がる平地は「婆羅尾」と呼ばれ、徳島市の八多五滝と勝浦町中山地区を結ぶ峠道がありました。
このあたりには、昔から萱(かや)を刈ったり、炭焼をしたりする人がよく入山していました。第二次世界大戦後には、入植して農業を行う引揚者の姿もいました。婆羅尾峠は、昭和50年頃まではススキの名所として知られ、静かなハイキングやお月見を楽しむ人々に人気がありました。
昭和58年には、婆羅尾から中津峰山頂にかけて、徳島市立森林公園(現中津峰森林公園)が建設され、展望台や遊歩道、キャンプ場などが完成。また、昭和60年8月には、中山から峠を通って徳島市多家良町と結ぶ、林道婆羅尾線が開通しています。