地蔵峠
じぞうとうげ
眉山山麓の「地蔵院」から名づけられた峠
地蔵越は、徳島市加茂名町と徳島市八万町の境、眉山に位置する峠です。徳島県道203号鮎喰新浜線にあります。この道は、四国八十八ヶ所霊場の十七番札所・井戸寺と十八番札所・恩山寺を結ぶ遍路道として知られています。井戸寺から恩山寺へは、徳島市内を抜けて国道55号で行くルートと、眉山の裏を抜けて県道203号、136号を通って国道55号に合流するルートがあります。眉山の裏を抜けるルートである地蔵峠の車道をショートカットする形になるのが地蔵越遍路道です。地蔵院の奥にある駐車場近くから、遍路道の道しるべが出ています。
地蔵越という名前は、眉山の山麓にある「地蔵院」から来ています。地蔵院は、地元では安産祈願のお寺として有名な大きな寺院です。ここには、天保時代初期に作られたと伝わる、1mを超える大きさの立派な地蔵尊があります。近年、この遍路道がウオーキングコースとして整備されました。沿道には桜並木や展望デッキがあり、頂上付近には花壇なども備えられていて、地元の人々に親しまれています。遍路道に沿って、眉山に水源を持つ長谷川が園瀬川まで流れています。