みずほ銀行 徳島支店

昭和4年に阿波農工銀行本店として建てられその後、日本勧業銀行を経て現在はみずほ銀行徳島支店として営業しています。徳島大空襲を耐え抜き昭和の時代を駆け抜け令和の時代になった今、そのどっしりと重厚な佇まいはまさに優美という言葉がしっくりきます。銀行の前に立ちふと見渡すとそこには「ハイカラなワンピースを着た女性や和装にカンカン帽をかぶった男性が横を通り過ぎる」そんな幻想が浮かび一瞬タイムスリップしたかのような不思議な感覚をおぼえます。

建物全面は円柱が6本並びその上には大きなアーチ窓、銀行建築らしい威厳のある古典主義の建物からは優雅な雰囲気が漂います。その空気感は周囲の建物とは異なり道行く人たちの目をとめます。実際この建築は見たいがために徳島を訪れる方も多いです。

店内は吹き抜けのような高さの天井でいたるところに大理石が用いられていてきらびやかな印象です。この建物についての資料はとても少なく設計者などの正確な情報が無いのですが、徳島市の貴重な戦前建築として今もなお大切に愛されていることだけは確かだと思います。

アクセス：徳島駅より徒歩9分。新町バス停より徒歩2分。ロープウェイ前バス停より徒歩5分。