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コルクタイル

コルク樫の木から樹皮を剥がし、板状に圧縮加工したり板材に貼り付けた角形床材です

コルクタイルでおねんね
コルクタイルでおねんね

コルクタイルとは、コルク樫の木の樹皮を原料にして、圧縮加工したものや、圧縮後スライスしたものを板材や樹脂に貼り付けて、タイルカーペットのような正方形に成型した床仕上げ材です。

ワインの栓や卓球のラケット材などとしてもおなじみで、非常に弾力があるコルクの性質を生かし、木材や樹脂単体の床材にはないさまざまな機能を持っています。

元々は、圧縮加工タイプだけをコルクタイルと呼んでいますが、販売されている商品を見る限り、その他のタイプでもコルクタイルとしているものなどが見られます。

コルクだけからなる圧縮材かどうかで、断熱性や防音性、弾力性、防炎性、防水性、調質性など異なりますが、通常、建物の床として直接施工するタイプとしては、圧縮成形したタイプが広く普及しています。

このタイプは、一般の木材合板に比較しても断熱性能が高く、表面を樹脂などで固めないタイプであれば、組織の間に空気を非常にたっぷり含んでいるため皮膚が触れた時に冷たさをほとんど感じないといった特性があります。

色や圧縮加工度合いにはさまざまなものがあり、中にはコルクを炭化させて硬くし、靴履き生活で使用できるタイプもあります。またクッション性が非常に高く、かつ水が付着してもすぐに乾くことから、ヒートショックなどが気になる台所、トイレ、廊下、脱衣室などに広く利用されています。

樹脂や接着剤を多用したタイプでは、こういった圧縮タイプのコルクタイルよりは様々な性能面で劣るものも多くなります。特に、窓辺などに設置したものや湿度や水の多いところで使用していると、コルク部分の樹脂や接着剤が劣化して粉のように飛び散ることもあります。

コルクの場合、材料としては樹皮部分しか用いません。数十年をかけて成長する木材合板と比較して、はぎ取った後の樹皮再形成は約10年となります。そのため、植物保護にもつながるエコな天然木材としても広く支持されています。

またさらに、使用済みのコルクタイル等の圧縮コルクは、細かく粉砕して再度樹脂と混ぜて整形したり、木材合板など製品の芯材の一部としてリサイクルの幅が非常に広いことも、丁寧に暮らすライフスタイルの方々には人気です。

樹脂などをあまり使用せず、天然素材を圧縮しただけという製品も多いこと、合板などの床材に比べ柔らかく爪などがひっかけやすく滑りにくいことから、猫やげっ歯類など、辺りをかじったりする動物を飼育する方や、高齢になり肉球が滑りやすくなったシルバー世代ペットと暮らす世帯にも、人気の床材です。

一方で、デメリットも幾つかあります。

紫外線に弱く、変色しやすい点などはベニヤ張り板材と同じですが、ひどい破損や染み汚れによる補修は非常に難しい素材でもあります。そのため、ジュースやコーヒーなどをこぼした際には、こまめな補修が必要です。

家具などを置いていてできる痕等に関しては、ドライヤーで温めることで復元することもあります。

通常コルク上をそのまま、もしくはワックスを利用することが多いようですが、コルクの持つ撥水性や通気性などを生かすためには、有機溶剤系よりも蜜蝋などの天然ワックスなどを利用する方が長く美しいまま使い続けることができます。

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