外国人可/外国人不可
入居者を、日本人に限らない/限るという賃貸物件です
基本的に賃貸物件契約では、さまざまな人の利用が可能なように入居者が募集されています。ですが中には外国人可、外国人歓迎や、外国人不可、外国人要相談といった物件もあります。
差別や偏見に基づくものではなく、日本以外、海外各国でも広く見られる不動産募集上の表示です。これらは、物件利用や生活習慣の違い、オーナーや管理会社との意思疎通について、詳しく日本語以外では行うことができないといった、貸し手側の事情による部分が大きくあります。
一般的に日本での賃貸借契約といえば、専ら住宅として利用するために契約するものであり、自宅が店舗や教室、オフィス等を兼ねるといった使い方では、別途契約が無い限りはNGです。一方、海外の国では、賃貸契約をすれば住宅として使用する他、ある程度の規模なら自宅内でビジネスなどを行ってもかまわない、という契約も多く、日本とは対照的です。
外国人可物件や外国人歓迎物件では、スパイスなどの効いた料理や、長い期間かけて煮込んだり漬け込んだりする料理の排気を行いやすくするため、大型の換気扇を取り付ける物件もあります。日に幾度もある沐浴などのため、使いやすいシャワー室を設けた物件の他、ごくごく普通の日本家屋といった趣の物件もあります。
近年では、物件オーナーの希望で、「外国語や料理、文化などを教えてほしい、新しい文化との出会いが欲しいので、積極的に外国人WELCOME」と前面に出している物件も、数多く存在します。
また外国人不可物件では、靴履き生活NG物件や、匂いや音、火の取り扱いについて特に規定が多い物件、水利用量や生活時間について、制約が多い物件などもあります。とくに生活時間では、物件全体に深夜就寝時間を中心として、静寂時間を入居者全体にお願いしているところも多くあります。
宗教の特定のイベント期間などに、自由に音を出せないことなどもあり、残業や交代勤務などで毎日帰りが遅いといった日本人でも、居住が難しい物件もあります。
外国人要相談物件の場合、会話や意思疎通などの日本語力や、日本の生活居住スタイルに対し、どれだけ理解があるか問われます。ビザの種類、急な生活の変化によって生活が不安定になる場合、家賃の支払いが滞る可能性が無いかといった部分について、日本人以上にしっかりと審査が行われることもあります。 これは契約の法律上、どこまで入居者に対して責任が問えるのかにかかわる部分もあり、日本の法律と判例による必要な審査といえるかもしれません。
最近は、外国人がオーナーとなって、外国人に対する審査項目が少ないほか、デポジットやクレジットスコア、カード課金、その他事前預け入れなどをベースに契約できるタイプの不動産物件も数多く見られるようになってきました。こういった物件では、特にキッチントイレ廻りやお風呂廻りのリノベーションなど、各国事情に即したアレンジが可能な物件もあり、口コミで人気も広がっています。