外階段/内階段
階段や非常用階段が、建物外についているか屋内についているかのことです
外階段(そとかいだん)/内階段(うちかいだん)とは、普段利用している階段や非常用階段が、建物の外側についているか、屋根壁がある屋内についているかをあらわす表現です。
集合住宅では、ロフトやメゾネットなどの専有部にある階段のほとんどすべては内階段です。そのため共用部設備としての階段について、よく記載されている言葉です。
変形メゾネット物件や変形バルコニー物件、変形エントランス物件では、専有部として外階段をもつ物件などもあります。お部屋のアクセントとしても魅力的なお部屋は少なくありません。
同様に、共用部の廊下スペースについても、外廊下/内廊下といった表現も使われています。
全国でも屈指の晴天率を誇る徳島県では、外階段を採用している物件が多い地域です。とくに雨や霧の多い地域や冬場の降雪や凍結がみられる地域では、共用部は内階段となっている物件がほとんどです。
また、設備のコストが高くなることから、特にローコストタイプの集合住宅では、簡素なつくりの外階段を採用していることが多いようです。
外階段にはメリットも豊富です。内階段の場合、各フロアの階段がつながっており、大型の吹き抜けのような空間が存在します。
そのため温度差もある上下フロア間で、空気の流れが生まれることで、玄関などを中心にした結露が発生しがちです。対して外階段では階段部の空気はいつも外気できれいなことから、匂いや湿度を感じることが無くすがすがしく過ごせるといえます。結露が抑えられるため、建物が長持ちしますし、換気にも優れるため、人とすれ違ったり立ち話をするときでも密を避けることができ、感染症配慮の面でもメリットの多い設備となっています。
徳島とはことなり大都市圏などでは、外部からの侵入者を防ぐ防犯対策や、気候環境によっては雨風の吹込みを防ぐ目的もあり、高級物件など中心に内階段を採用することが多くなっています。
外階段のデメリットとしては、雨風の多い日や凍結などがみられるとき、落ち葉の季節などに足元が滑りやすくなること。階段部は建物のくぼんだ位置などに設置されることが多いため意外な風が発生したり、その通り道となることが多いこと。鉄筋コンクリートや舗道の蓄熱を受けて、屋外で発生した風による暑さ寒さが各フロアに伝わりやすくなることが挙げられます。