見積もり
購入や契約に伴う費用について、前もって計算したものです
見積もりとは、購入や契約に伴う費用について、前もって計算したものです。見積りやCost estimate、Quotationとも呼ばれます。
どの段階で、誰によって、どんな経緯を経て、どんな形態で作成されたかによっては、履行責任や補償等の法的拘束力を持つ場合もあります
一般的な感覚では、不動産契約にかかる金額を簡単に計算してもらう=見積もりという印象ですが、こちらももちろん見積もりです。書面のタイトルとして「見積もり」や「費用概算」「目安金額」となっていても、とくに法的拘束力がない書面としてやりとりされます。あくまでも、目安として交付される書面です。
不動産ポータルに表示されている場合や、メールでやり取りされる場合などもありますが、いずれも目安であり、実際どんな方がどんな形態で契約するかによって、細部の金額は異なってくる場合があります。
これに対して、法的拘束力があるタイプの見積もりといえば、申込書などをやり取りしたり、仮押さえを経たり、あるいは契約するということを契約者が伝えたりした後に発行されます。さまざまな調査や審査、調達などのいずれかが進んでいるときに発行された見積もりです。この見積書に記載された内容は、発行した人が責任をもって、その条件で取引とやりとりを行わなければなりません。
契約においては、まず金銭を支払ったり書類による契約を交わしたりすることで、あとから建物やその他の取引対象となっている物がやり取りされます。そのため、取引に関係するあらゆる人を信頼して取引全体を進めるために、一般的にはまず、「このやり取りに関しては、どういった項目に関して、取引先に対してこの金額がかかる」ということを明確にします。
この時、この詳細な見積もりを書面でやり取りすることで、金額や取引範囲内容を確定します。契約者や購入者、あるいはその契約者が法人などの時には、支払いや決済を決める担当者たちは、この時の見積書の支払いや内容を事前に了承して、契約の意志を伝えます。
この詳細な見積書は、先ほどの「見積もり」と書面のタイトルや押印などのスタイルは変わらなくても、実際の契約を行う際に、契約条項の一部を構成する書面として使用されることもあります。
一般の人にとってわかりにくい部分は、見積もりの発行者によっては、法的拘束力がないものでも、あるいは法的拘束力がある場合でも、代表者名や社判、角印などを捺してあるケースもある点です。書面の見た目だけでは、判別しづらいこともあります。
こういった書面の場合、取引当事者の双方がやり取りした念書などの書面の他、メールや会話による意思疎通や電話連絡などが、正式かどうかの判断根拠となる場合もあります。
見積もりでは、1つの物件などについてできるだけ安く良い条件を引き出すために複数の会社にお願いする見積もり合わせといった方法もあります。これは、契約する本人がさまざまな取り扱い企業にばらばらに見積もりをお願いするものです。
ですが、商業物件など大きな金額が動く契約の時には、いくつかの会社に見積もりをお願いしても、ぴったりすべて同じ条件の見積書を出してくることがあります。こんな時に疑いたいのが、相見積もりというものです。
どこかの企業が抜け駆けして良い条件で契約させないよう、談合などを行って、同じ数字条件のものを出させている可能性もあります。もちろん必ずしも、相見積もりによるものではなく、各社とも限界まで条件を最大限に引き出した結果、たまたま全社とも揃ってしまった、ということもあります。
不動産契約の流れでは、各社とも、不動産賃貸や売買に関しては、正式な見積もり前に概算による費用概算や見積書などをお渡しすることが一般的です。
その後、各種の審査などを経て、話がある程度進んだあと、正式な見積書を発行し、その金額や範囲内容に基づいて契約を行います。契約書内に、通常は金額等について記載する書式を用いているため、後者の正式な見積書と契約書の間の各項目や金額の確認は必要です。
法律により、不動産取引の場合には、宅建主任者がこうした項目について詳細にご説明させていただいたうえで、契約を行います。売買に関しては対面で、賃貸借契約の一部に関しては対面もしくはIT重説で、ご案内させていただいております。
もしも不動産関連契約でお渡ししている見積書などについて、何かご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にハウスマイルへお問い合わせください。