バーチ
カバノキ科の一部の広葉樹からできた建材のこと
バーチは、白樺やダケカンバの仲間、カバノキ科の一部の広葉樹から作られている木材名であり、樹木名です。加工済み品ではパーチなどと呼ばれていることもあります。
日本では、材木としては桜材の代わりに使われることも多いことから、サクラ材、カバザクラ材、マカバ材、カバ材などと呼ばれています。
またアメリカやカナダでは原料となる樹木と、そこから作られた木材を「イエローバーチ」や「ケベックバーチ」「アメリカンバーチ」と呼びます。ヨーロッパでは「ヨーロピアンバーチ」、フィンランドでは「フィンランドバーチ」とも呼ばれています。
見た目では、サクラ材に比べると色が淡く、ひじょうにうっすらピンクを帯びたライトベージュ色です。
ヒノキ材と同程度で比較的硬く、均等でしっかりつまった緻密な木肌をもち、反りなどの狂いが少ないという特徴があります。そのため、縦貼りの木製壁面の他、横貼り壁面や、フローリング材、家具材などとしても人気があります。アイスの棒やスプーン、割り箸などにも使われています。
インテリア上もあまり存在感が強くないため、和風洋風どちらのお部屋にもピッタリ。
水にも強く、粘りや強度もあって、磨くだけでしっとりとした艶もでるため、天然仕上げの家具や、建築内装材としても非常に人気です。
バーチは紀元前から人の暮らしに深く関わって来た樹でもあり、滋養強壮シロップや内服薬などにも利用されてきました。また民間信仰や宗教の中には、古くからバーチの枝が邪気や悪いものを追い出すという効果があるとして珍重されてきました。
こういったこともあり、バーチの枝で体を叩く風習があったり、楽器の一部パーツに使われたり、建物や家具、道具の一部としてバーチを使うといった傾向もあります。