テナント
基本的には、事務所や店舗利用のための賃貸物件です
賃貸物件の募集看板に「テナント募集」と記載されている場合、大きく考えて2つの意味があります。
一つは昔ながらの「この物件はあくまでも商業施設、会社事務所などとしての利用」であるということです。俗にいう、事業を行う人向けに賃貸借を行う物件、だということです。物件によっては、個人でこれから開業する人やすでに開業している人ではなく、法人登記を済ませた所としか契約しない、というところもあります。
もう一つは、ビルや商店街などの組織や大家に対して、毎日や毎月の売り上げを報告したり、売り上げをこうした事務所に収めるなどのシステムがある、一部区画や店舗の借り受け契約などのことです。勢いのある商業地域やビル内などに見られる物件との契約形態で、俗にいう店子(たなこ)とよばれる形で、その物件に入居するタイプです。
看板や広告などのタイトルに「テナント募集」と書かれていても、中には、住居兼店舗といった物件もあります。そのため、物件詳細欄をしっかり確認すれば「超・職住近接物件」も探せます。
テナントの場合、店舗部分以外、とくにバックヤードの中で衣食住にかかわる給排水設備や台所関連設備は特殊なものが多かったり、機能が低かったというものが多く見られます。飲食店営業などをする場合、営業で使う台所水回りと、自宅で使う水回り施設や空間はしっかり分けなければならず、基本的には兼用ができません。
そのためテナントだけの物件は、立地条件がいい、給排水設備が整っているという場合であっても、住居としての利用は難しいと理解しておきましょう。
ですが中には、テナント物件として入居者募集を行っている、テナント兼住居物件なども存在します。
またテナント物件の場合、開業可能な業態が限定されていたり、改装がかなり必要といったケース、ビルや駅などに指定の看板などを出さなければならない、といった規定があるケースもあります。
契約までにしっかりと、改装等や移転等、資金プランを考え、事前に不動産会社等としっかりと相談をしながら契約をすすめることが必要です。