電気コンロ
ニクロム線などに電気を流し発熱させる、見た目が蚊取り線香のようなコンロです
電気コンロとは一般的に、ニクロム線などに電気を流して発熱させるパーツを含んだコンロのことです。電気の抵抗を使って発熱するため、ニクロム線が赤光するタイプや、その上にカバーなどをかけたものの総称です。
中ではいくつかの種類に分かれており、単に蚊取り線香のようにぐるぐるとコイルを巻いた形状の針金がむき出しになった、シーズヒーターがあります。これには細かなコイルの上を細い金属パイプで覆った太めの蚊取り線香型のものや、コイルの上に耐熱ガラスなどが敷かれたもの、などのバリエーションもあります。
また、この上に鉄板などの円形や角形のトッププレートが付いて、プレートの下から熱を伝えるタイプの物は、ラジエーター式コンロと呼ばれています。
この2つのバリエーションは、いずれも不動産広告では、電気コンロと呼ばれたり表示されています。また、一部の不動産広告では、IHクッキングヒーターなどの電磁調理器も総称して、電気コンロと呼ぶ場合があります。
電気コンロは1〜4口タイプがあり、電熱線に密着させる方が熱効率が良いため、使用する鍋などは底がフラットな形状のものが適しています。
IHコンロとは異なり、加熱中の赤光部分はかなりの高い熱をもっています。瞬間的な熱エネルギー出力でみれば炎よりも低いため、中華料理などには向きません。ですが中には、温度コントロールがしやすい電気コンロもあり、フライや煮物などの調理に適しています。
また、ランニングコストは一般的にガスコンロよりも高いものですが、出火防止の回路が付いた製品も多く、防火面での安全性が高いのも特長です。
熱の逃げが大きく、熱効率は60%程度であり、例えば1500Wの電熱は900Wが鍋に伝わり、600Wが損失となります。
電力消費量がIHに比べると圧倒的に多いため、独り暮らし物件など、あまり料理をしない想定の古めの物件の簡易キッチンを中心に、数多く設置されています。
渦巻き型が一番上に来るタイプの電気コンロは、吹きこぼれ汚れなどの掃除がしにくい上、内部の分解清掃は業者に任せなければいけないといったタイプもあります。料理好きの方の場合には、卓上型IHなどの利用を検討してみるのも良いかもしれません。