建治の滝

建治の滝は、徳島市内を流れる金治谷川に注ぎ込む沢の最上部にかかる滝です。金治谷川は、一級河川である吉野川水系の鮎喰川の支流で、水源は西竜王山です。「金治の滝」と書くこともあります。普段は水量が少なく、滝壺もない為、よほどの大雨が続かない限り、迫力ある姿を見ることはできません。しかし、大雨の後の壮観は見事なものです。

この滝は、近くにある建治寺の行場となっています。そのため、滝の下段部の流身の裏や、岩壁中に掘られた穴の中、滝に向かって右側の岩壁の裾など、寺の周囲には至る所に石仏が祀られているのを見つけることができます。さらに、滝の右隣には立派な祠(ほこら)があり、その中も石仏が祀られています。 建治寺から滝に至る遍路道の脇にも、数多くの石仏が見られ、付近一帯には独特の雰囲気が漂っているのを感じます。

境内から滝までは、遍路道を500mほど下った場所にあり、一般人でも滝行をすることができます。JR徳島駅前より、徳島バス神山線に乗って「小久保」で下車、徒歩約60分です。